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群馬大病院と東京女子医大病院。相次ぐ医療事故が原因で厚生労働省から高度医療を担う「特定機能病院」の承認取消し!

      2015/06/13

群馬大病院と東京女子医大病院。相次ぐ医療事故が原因で厚生労働省から高度医療を担う「特定機能病院」の承認取消し!

患者の死亡事故が起きた群馬大病院(前橋市)と東京女子医大病院(東京都新宿区)について、厚生労働省の社会保障審議会医療分科会は30日、高度な医療を担う「特定機能病院」の承認取り消しが相当とする意見書をまとめ、塩崎厚労相に提出した。同省は6月にも承認を取り消す。同省は医療事故が相次いだ事態を重く見て、近く全国の特定機能病院に緊急の一斉立ち入り検査を行うほか、承認の要件を厳格化する。

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(読売新聞)群大と東京女子医大、特定機能病院の承認取消へ

患者の死亡事故が起きた群馬大病院(前橋市)と東京女子医大病院(東京都新宿区)について、厚生労働省の社会保障審議会医療分科会は30日、高度な医療を担う「特定機能病院」の承認取り消しが相当とする意見書をまとめ、塩崎厚労相に提出した。同省は6月にも承認を取り消す。同省は医療事故が相次いだ事態を重く見て、近く全国の特定機能病院に緊急の一斉立ち入り検査を行うほか、承認の要件を厳格化する。

群馬大病院では2011~14年、第二外科の40歳代の男性助教(3月末で退職)が行った肝臓の腹腔ふくくう鏡手術を受けた患者8人が術後約3か月以内に死亡。東京女子医大病院では、人工呼吸中の小児患者への投与が禁止されている鎮静剤「プロポフォール」を08~13年に投与された小児11人が死亡していたのに、院内で検証されず、14年に同じ薬を大量投与された2歳男児の死亡事故が起きた。

 分科会は群馬大病院について、患者の死亡が続いたのに、病院長ら幹部に報告が上がらず、改善策が講じられなかった点を問題視。東京女子医大病院では多くの医師や薬剤師が薬のリスクを十分認識していなかったと指摘し、いずれの病院も高度医療で患者の安全を確保できないと結論づけた。

引用元-−-読売新聞

(日本経済新聞)群馬大病院「重く受け止める」

群馬大病院の田村遵一病院長らは30日、記者会見し「(承認取り消しを)非常に重く受け止め、信頼回復に努めたい」と表明。手術で事故が繰り返された病院の態勢を総合的に検証するため、学外委員による「改革委員会」を設置したことを明らかにした。夏までに改善策の提言をまとめる。

引用元-−-日本経済新聞

(毎日新聞)特定機能病院取り消し:遺族「真相解明を」

厚生労働省が東京女子医大病院と群馬大医学部付属病院に対して「特定機能病院」の承認取り消しを決めた30日、両病院で治療を受け死亡した患者の遺族らから、医療の安全をないがしろにしたことへの批判の声が上がった。

「悔やみきれない」…東京女子医大

東京女子医大病院で鎮静剤のプロポフォールを投与され死亡した男児(当時2歳)=埼玉県=の両親は記者会見し、「承認取り消しは当然。患者の命を見殺しにする病院に息子を預けたことが悔やんでも悔やみきれない」と、涙ながらに語った。

 両親は、同病院の特定機能病院承認取り消しを厚労省に求めてきた。母親は「息子はなぜ使ってはいけない薬を投与され、死んだのか。病院は一点の曇りもない事実を明らかにすべきだ」と訴えた。父親も「病院の関係者はいまだに誰一人、仏前に手を合わせていない。ただただ患者に向き合ってほしい」と語気を強めた。

 東京女子医大病院の田辺一成病院長は「社会からの信頼回復を目指し、真摯(しんし)に対応していきます」などとするコメントを出した。

「同じこと起こさないで」…群馬大

群馬大病院で手術を受け死亡した患者4人の遺族は、それぞれ弁護団を通じてコメントを出した。開腹手術で60代の父親が死亡した男性は「(特定機能病院)取り消しは当然で、むしろ遅いくらい。病院は相次ぐ死亡を防げず、発覚後の調査の不十分さも過去に例がない。徹底した調査で真相を解明してほしい」と訴えた。腹腔(ふくくう)鏡手術で70代の母親を失った女性は「全国の特定機能病院の承認を見直し、二度と同じことが起きないようにしてほしい」と望んだ。

 群馬大病院の田村遵一院長は30日、記者会見し「承認取り消しを重く受け止めている。問題点を具体的に改善し、信頼を回復したい」と話した。

 これまでの同病院などの調査で、第2外科に所属した40代の男性医師(3月末に退職)が2009年以降に手掛けた腹腔鏡や開腹での手術の後、患者18人が死亡したことが明らかになっている。病院側は会見で、この医師が着任した07年までさかのぼり、対象も膵臓(すいぞう)など他の臓器の手術に広げて調査する方針を明らかにした。

引用元-−-毎日新聞

(47NEWS)群馬大病院「重く受け止める」 承認取り消し、患者は批判

特定機能病院の承認取り消しが決まった群馬大病院(前橋市)の田村遵一病院長らは30日、記者会見し「非常に重く受け止め、信頼回復に努めたい」と話した。地域医療の拠点となる大学病院が厳しい処分を受けたことに、患者からは「きちんと説明を」「不安だが任せるしかない」と批判や戸惑いの声が上がった。

 田村病院長は会見で、取り消しにより年間数億円の減収になるとした上で「診療体制は変わらず、患者が診療を受けられなくなることはない」と強調した。

 さらに、腹腔鏡手術や開腹手術で事故が繰り返された病院の体制を総合的に検証するため、学外委員による「改革委員会」を設置したと発表。

引用元-−-47NEWS

(NHK)2大学病院「特定機能病院」取り消し

患者が死亡する医療事故が起きた東京女子医科大学病院と群馬大学医学部附属病院について、厚生労働省は、医療安全の体制が確保されていないなどとして、高度な医療を提供する「特定機能病院」としての承認を取り消すことを決めました。
東京・新宿区にある東京女子医科大学病院と前橋市にある群馬大学医学部附属病院では、患者が死亡する医療事故が起きたことなどから、厚生労働省は、高度な医療を提供する「特定機能病院」としての承認の取り消しが必要かどうか専門家で作る分科会で検討してきました。
東京女子医科大学病院では、人工呼吸器を付けて集中治療が行われている子どもへの投与が原則、禁止されている鎮静薬について、医師などが危険性を認識しないまま去年までの6年間に60人余りの子どもに投与し、このうち1人が薬の副作用で死亡しています。
また、群馬大学医学部附属病院では、腹くう鏡を使った手術を受けた8人が手術後に死亡し、死因などを検証しないまま同じ手術を繰り返していたことが明らかになっています。
分科会は、いずれの病院も医師や看護師などの連携が不十分でチーム医療が機能しておらず医療安全が確保されていないなどとして、特定機能病院の承認の取り消しが相当だとする意見書をまとめました。
そのうえで、承認を取り消したあとも再発防止に向けた取り組み状況を確認するなど、2つの病院への指導を継続するべきだとしています。
これを受け、厚生労働省は来月にも2つの病院から意見を聴いたうえで承認を取り消すことを決めました。
特定機能病院は現在、全国86の医療機関が承認され、診療報酬に一定額が加算される優遇措置を受けています。
承認の取り消しで2つの病院はいずれも年間で数億円規模の減収になるとみられています。
承認が取り消されるのは今回で4例目で、東京女子医科大学病院は平成14年に続いて2回目です。

異例の2度目の取り消し

東京女子医科大学病院では、平成13年、心臓の手術を受けた女の子が死亡した医療事故を巡って、医師がカルテを改ざんする事件が起き、翌年、特定機能病院の承認が取り消されました。
病院は、その後、病院長の権限を強化するなど安全管理の体制を見直したほか、医療事故の原因を分析し、研修などを通じて再発を防ぐ対策を取っているなどとして、平成19年に再び承認を受けました。
しかし、実際にはこうした対策が病院全体で取られることはなく、形骸化していたことが今回の医療事故をきっかけに明らかになりました。
分科会では医療安全を軽視する病院側の体質に厳しい意見が相次ぎ、承認を再び取り消す異例の処分となりました。

東京女子医科大学病院での医療事故

東京・新宿区の東京女子医科大学病院では、人工呼吸器を付けて集中治療が行われている子どもへの使用が原則、禁止されている鎮静薬「プロポフォール」について、医師などが危険性を認識しないまま去年までの6年間に63人の子どもに投与していました。
このうち、2歳の男の子が薬の副作用で死亡し、警視庁が業務上過失致死の疑いで捜査を進めています。
死亡した男の子の治療には複数の医師が当たりましたが、薬の危険性について認識しないまま4日間にわたって投与を続けたほか、薬を使用する際に家族に説明しておらず、カルテにも記録を残していませんでした。
また、薬の使用方法が適切かどうか専門的な立場からチェックする薬剤師も、薬が人工呼吸器を付けて集中治療が行われている子どもへの使用が原則、禁止されていることを認識していませんでした。
厚生労働省の分科会は、薬を投与する際に妥当性やリスクの検討が不十分だったとしたうえで、手術後の患者の管理を適切に行うための研修や教育も不十分で安全管理の体制が確保されていないと指摘しています。

群馬大学医学部附属病院での医療事故

前橋市の群馬大学医学部附属病院では、去年までの4年間に、腹くう鏡を使った手術を受けた患者8人が、その後3か月余りの間に相次いで死亡していたことが明らかになっています。
病院によりますと、手術を行ったのは40代の男性医師で、家族に対し、手術に伴うリスクなどを十分に説明していなかったほか、診療の内容などがカルテに十分記載されていませんでした。
また、死亡する患者が相次いでいたにもかかわらず、病院では死因などの検証が行われないまま同じ手術が繰り返されていました。
さらに、事故の原因を調べるため学外の有識者を交えて行った調査では、病院が学外の委員に出席を求めたのは初回の会合だけで、その後は学内の委員だけで議論していたことが分かり、調査を行う病院側の姿勢に批判が集まりました。
厚生労働省の分科会は、医療事故の情報を病院全体で共有する仕組みが機能していないほか、医療安全の基本となる事故調査の進め方に問題があるなど、安全管理の体制が確保されていないと指摘しています。

「深く反省」

高度な医療を提供する「特定機能病院」としての承認が取り消される見通しとなったことについて、東京女子医科大学病院は「大変深刻に受け止めている。今回の医療事故に対しては深く反省し、今後、国の指導を受けながら医療安全管理の体制を早急に再構築し、患者の視点に立った安全・安心な医療を心がけ、信頼回復を目指し、真摯(しんし)に対応していきたい」などとコメントしています。

「改革改善を図っていきたい」

群馬大学医学部附属病院が高度な医療を提供する「特定機能病院」としての承認を取り消されることになったことについて、群馬大学の後藤宏平副学長は「重大なことと受け止め、改革改善を図っていきたい」と話していました。
また、病院の田村遵一病院長は「病院の財政面が厳しくなり、信頼も失われる。しかし、診療内容は変わらないし、病院の改革を進めているので、承認の取り消しを真摯(しんし)に受け止め、信頼回復を図っていきたい」と話していました。

引用元-−-NHK

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