電車の遅延による賠償の行方~意外と知らない運送約款とは…
2016/06/30
電車が遅延すると様々な問題が発生します。
通勤・通学以外にも大切な商談・面接・試験など、取り返しのつかない時間も往々にしてあるようです。
もう戻らない損失は賠償してもらうことはできるのでしょうか?電車遅延と賠償について詳しく調べてみました。
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電車が遅延したら賠償してもらえるの?
結論から言うと、電車の遅延による損害賠償は、原則として認められません。
そもそも「損害賠償」とは、法律上、契約の相手方が契約内容を守らない場合、それによって生じた損害を支払う必要がある、ということです。
電車の場合に置き換えてみると、お客さんと鉄道会社の間では、切符を買った時点で「旅客運送契約」という契約が成立しています。
この契約は、「ある地点からある地点までお客さんを運ぶこと」を内容とします。
しかしこの契約で、鉄道会社は原則として「目的地に到着する時間」までは保障していません。
到着時間が遅くならないよう最善の努力をすれば、結果的に遅延しても契約違反にはならないのです。
「え!時間は保障していないの!?」と驚く人もいるかもしれませんが、大都市では少し電車が遅れただけで何万人にも影響が出ます。
遅延するたびにすべての人の“損害”を鉄道会社が補償するなんて、現実的に不可能です。
そのため、鉄道会社が「わざと遅れた(まずあり得ませんが)」など特段の事情がない限り、損害賠償請求するのは困難です。
引用元-電車遅延で商談パー 損害賠償は? | R25
実際に電車遅延で賠償を求めたケースも!
実際に遅延を理由に裁判で争った例がある
実際にも、遅延を理由に損害賠償を請求した事件について、裁判所は、「鉄道事業者は不特定多数の旅客を有料で輸送するものであり,鉄道事業者が列車の遅延について通常の債務不履行責任を負うものとすれば,損害賠償額は膨大な額となり得ることが予想され,大量の旅客を低価で運送することが事業上困難となるのであり,列車の遅延について上記のような免責規定を設けることには相応の合理性を認めることができる。」(東京地裁 平18・9・29)として、鉄道会社の約款による制限を認めています。
そもそも、仮に約款によって遅延による損害賠償が制限されていなかったとしても、電車の遅延がなく商談できていたら100%成立していたということを立証しなければ損害賠償請求は認められません。
ですので、商談がパーになった損害を鉄道会社に請求するというのは事実上不可能だと思われます。
遅延はいわば電車利用につきものですので、電車は遅延するものである、ということを念頭に入れ、割り切って行動することも必要なことだと思います。
引用元-電車遅延で商談が白紙に・・・ 鉄道会社に損害賠償請求できる? | シェアしたくなる法律相談所
電車遅延は賠償どころか謝る必要もない!?
「お急ぎのところ誠に申し訳ありませんが、ただいま強風のため、 電車は各駅で停止しております。誠に申し訳ありませんが、 運行再開までしばらくお待ちください」
先週とてつもない強風だった日のこと。
強風で電車が遅延してしまい、 家に帰るのが30分以上遅くなってしまったのだが、強風による遅れを駅員や車掌が申し訳ないと連呼しているのに違和感を覚えた。
「強風なら仕方ないでしょ。別に鉄道会社のせいじゃないよね」と。
でも不思議なもので、電車が停止中、何度となく、 「申し訳ありません」「お詫び申し上げます」とかいわれると、 遅れているのが鉄道会社の責任のように思えてきて、 鉄道会社がだらしない、いけない、ふざけるなと思ってしまいがちだ。
だから乗客に勘違いしないために、 鉄道会社の責任で遅れたわけではないのなら、 なぜ遅れているのか原因を明確に言ったとしても、 むやみやたらに謝る必要はないと思う。
引用元-電車遅延で駅員や車掌が「申し訳ない」と言う必要はない
鉄道会社のせいで電車が遅延する時のみ、 「申し訳ありません」を言えばいい。
それ以外の天候だとか客のせいの場合には、 はっきり遅れている原因をアナウンスし、謝るのではなく、むしろ客に警告を与えるようなアナウンスにした方がよい。 そしたら気をつけなくてはと思った乗客が増え、乗客による遅延が少なくなるだろうし、 あてつけのように駅員に文句をいうバカなクレーマー対応のせいで、 余計に復旧、運行開始が遅れてしまうようなことも減るだろう。
電車を遅延させた人への賠償金は?
通勤電車といえば、酔っ払って線路に転落!!なんてニュースが時々あるけど、それで運休、遅延が起きた場合どうなるのか?!
朝も人身事故で~なんてのは、頻繁にあるからね、この電車での人身事故、賠償金が大変っていうけど本当なのかちょっと調べてみた。
遅延、運休などが発生した場合の損害賠償に含まれる費用として、1 代行輸送料
○振替乗車などで対応し、振り替えた他社からの請求額
○終電間際などで、振替も出来ない場合のタクシー代
○地方などで、長距離列車が動かなく、ホテルなどを手配した場合のホテル代2 設備損害費
○車両や駅施設等に損害が発生した場合の修理代等3 人件費
○その事故により、超過勤務や休みの職員を動員したりした場合の人件費これ、全部!!
鉄道会社によって、多少考え方は違うみたいだけど、基本は同じ。
いったい、いくらになるんだろうねぇ。
でも、実情として、個人への請求はあまりされていないそうだ。引用元-電車の遅延損害金はいくらか?
実際に電車を遅延させた遺族に賠償請求も…
線路への飛び込みや接触事故など、電車遅延につながる事故を起こした場合、事故を起こした当人・遺族に莫大な損害賠償が請求される。
迷惑行為として当然のことのようにも思えるが、8月初旬、名古屋地裁で認知症男性の列車事故について、遺族に約720万円の賠償金支払いを命じる判決が下ったことはご存じだろうか。■わずかな隙に行方不明に
これは、2007年に当時91歳の認知症男性が、JR東海道線共和駅(愛知県大府市)の線路に入り、列車と接触して死亡した事故についての損害賠償訴訟への判決。JR東海は、電車の遅延や振り替え輸送などの損害について、その賠償金約720万円を男性の遺族に求めていた。
引用元-【寄稿】<損害賠償720万円> 認知症高齢者の列車事故は家族だけの責任か
列車事故が起きた際には、鉄道会社は多大な損害を受ける。
そのため、理由の如何に関わらず、事故原因となった人やその遺族に損害賠償請求をするのは、鉄道会社としては当然のことかもしれない。
しかし、この男性のように、身体機能が衰えていない認知症高齢者はどうしても一人歩きによる事故リスクをはらむ。
そのリスクヘッジを、全て介護する家族の責任とした名古屋地裁の判決は、時代に逆行し、住み慣れた自宅で継続して暮らせる地域作りを進めようという地域包括ケアの理念にも反しているのではないか。
引用元-【寄稿】<損害賠償720万円> 認知症高齢者の列車事故は家族だけの責任か